「秩父いんげん」出荷最盛期にむけて出荷規格講習会と栽培講習会

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JAちちぶ園芸部会は、抑制栽培の「秩父いんげん」出荷最盛期にむけて、平成29年8月28日、JA小鹿野集出荷所にて、部会の出荷者を対象に、隠元規格講習会と栽培講習会を開き、部会員20人が参加しました。

規格の統一をするため、出荷するインゲンの現物を参考にし、部会員やJAとの意見交換を行い、出荷品質や意識の向上を図りました。

新井部会長は、「今年の天候は極端で、体調も崩しやすいので、気をつけてほしい。農産物の栽培にも苦労する。こういうときこそ、栽培管理の徹底や技術の共有をして、良質な秩父いんげんを多く出荷して、収入の増大を図ってほしい」などと激励しました。

今年は7月下旬からの長雨の影響から出荷量は、例年に比べて減少している。8月下旬から天候の回復もみられ、抑制インゲンの出荷は8月中旬から始まり、9月中旬には最盛期を迎える見込みです。

部会インゲン指導部長の黒沢さんは「8月の長雨で病害虫の発生が懸念される。近年の気象条件も変わってきているので、経験則だけではなく、講習会で学んだことも活かして、しっかり管理してほしい。品質の良さから市場での評価も上がっている。質の落ちたものは、しっかりはじいてほしい」などと促しました。

 

栽培講習会では、JA営農経済部の清川さんから収穫盛期にむけて、今後の管理や病害虫の防除について説明がありました。

管理要点として、日照不足対策では整枝や摘葉管理を適切に行う「受光条件を整える管理」。

形状不良果や病虫果を早めに摘果するなど草勢維持と品質確保に努める「株に負担をかけない管理」。

地表から約50cmまでの適葉や芽かきを行い風通しを良好にすることによる「病害虫の早期発見や早期防除」。

排水対策や適量追肥などの基本管理を行う「樹勢を整える管理」が上げられました。

同部会の主力農産物は、キュウリ、ナス、インゲンで、栽培指導を担当する指導部、市場との交渉や規格の統一化などを担当する販売対策部があり、生産から流通まで部会が行います。栽培するインゲンの品種は、長期多収で病害にも強く、曲がりの少ない「いちず」です。春まきと抑制の二期作で栽培され、6月から始まり霜の降りる11月中旬まで栽培と出荷がされます。厳格な規格の統一と生産履歴記帳、良品質栽培などが「秩父いんげん」として、東京市場からの信頼と評価を上げています。

 

栽培講習を受ける生産者たち

栽培講習を受ける生産者たち

 

良質な「秩父いんげん」

良質な「秩父いんげん」