石灰窒素の使い方について

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石灰窒素に関する相談や問い合わせが多くなっています。そこで、石灰窒素の使い方の基本についてお知らせします。

 

1 安全な使い方

石灰窒素に含まれるシアナミド(農薬の成分)及びアルカリ分は人体・動植物に影響を与えます。

(1)散布する際は、吸い込まないようにするとともに、皮膚に付かないようにする。

(2)手足が濡れていると、付着しやすく、かぶれの原因となる。

①作業後、体を洗い流し、洗眼・うがいをする

②被服を交換し、他のものと分けて洗濯する。

(3)石灰窒素を吸い込むと、酒類への耐性が弱くなる。散布後24時間以内の飲酒はしない。

(4)周囲に飛散しないようにする。

(5)夏期高温時に使用しない。

 

 2 石灰窒素の特性

(1)緩効性で肥持ちがよい(硝酸化が緩慢なため、土壌中から窒素の流亡が少なく、土壌中のアンモニアと硝酸のバランスがいつも好ましい状態で維持することができ、肥切れ防止になる)

(2)土壌の塩類の濃度が上がらない(酸根をもたず硝酸化が徐々に進むので、多肥しても土壌塩類濃度は上がらない)

(3)石灰(アルカリ分)を多量に含んでいる(約60%の石灰を含んでおり、酸性矯正、石灰養分供給ができる)

(4)土壌病害虫・雑草を防除する農薬効果がある

 

3 施肥量の決め方

(1)シアナミドが土壌の中で、尿素、アンモニアに変化するまでの期間(春・秋では7~10日間、夏で3~5日)は、播種や定植をしない。

(2)石灰窒素の使用量は、全体の60~80%とし、残りは速効性肥料を20~40%用いる。

(3)強いアルカリなので、アンモニアを含む肥料を混ぜるとアンモニアの揮散が起きる。

水溶性リン酸を含む肥料と混ぜると、リン酸の溶け方が少なくなる。(配合できるものは、ヨウリン、骨粉、ケイカル、塩化かり、魚粕、植物油かす等)