世界のイチローズモルトの原料に!ゴールデンメロン埼1号収穫

SONY DSC

埼玉県西部の中山間地域に位置する、秩父市太田地域で、農事組合法人大田営農は、平成30年6月5日から収穫期を迎えた、二条大麦「ゴールデンメロン埼1号」を数回に分けてコンバインで収穫します。

収穫した二条大麦は、世界のウイスキー愛好家からも注目されている、同市の酒造メーカー、株式会社ベンチャーウイスキーが造る「イチローズモルト」の原料になります。

同社は今年3月、英国専門誌主催の「ワールド・ウイスキー・アワード2018」のブレンデッドウイスキー リミテッドリリース部門で世界最高賞を受賞。昨年のシングルカスク シングルモルト部門での受賞に続き、2年連続で受賞しています。

 

収穫後、JAちちぶライスセンターで、乾燥調製と検査をし、同社で約6ヶ月休ませます。12月から製麦・糖化・発酵・蒸留をし、塾成樽で3年以上塾成させて納得がいくものに仕上がってから製品化します。ウイスキーを通じて、秩父地域で栽培された二条大麦が世界に広がります。

 

「ゴールデンメロン埼1号」は、二条大麦の古代品種「ゴールデンメロン」の系統のひとつです。

日本で二条大麦の栽培が始まったのは北海道で、当時栽培された品種は、外国から導入した「シバリー」と「ゴールデンメロン」です。「ゴールデンメロン」は、ウイスキーの醸造適正が優れていましたが、長稈(ちょうかん)(丈が長く倒伏しやすい)、晩熟などの欠点がありました。

同社は1960年代のウイスキーを再現したいと、醸造適正が優れていた「ゴールデンメロン」の栽培を県秩父農林振興センターに相談。同法人と提携し「ゴールデンメロン埼1号」を使った地域ならではのウイスキーづくりを進めます。

一昨年90aで試験栽培した「ゴールデンメロン埼1号」調整後収量は約1.6トンでした。今年収穫分は、昨年11月に約2.5haに播種して栽培。地域に適した栽培方法を検討します。

 

収穫を見守る同社の門間さんは「昨年収穫した大麦は、今のところ味と香りがとても良いものになっている。多くの人にこの大麦を使ったウイスキーを味わってほしい」と期待します。

今後は、今年の二条大麦の収量と質を見て、栽培方法の調整をして、規模の拡大も検討します。

 

SONY DSC

 

SONY DSC

 

SONY DSC

 

収穫した二条大麦

収穫した二条大麦

 

穂が垂れてきたら収穫時

穂が垂れてきたら収穫時

 

肥土社長

肥土社長