埼玉県で初の大日本蚕糸会理事に就任

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JAちちぶ養蚕部会(宮﨑豊二部会長)では、3月1日、秩父神社参集殿にて、「宮澤勝男氏大日本蚕糸会理事就任並びにJAちちぶ養蚕部会平成27年度繭増産祝賀会」を開き、関係者30人が出席しました。

一般財団法人大日本蚕糸会は、1892年に創立。蚕糸絹に関する基礎科学及び、応用技術の研究開発を行い、関係する科学技術を助長振興します。蚕糸絹業の改良発達を図り、蚕糸絹に係る社会文化の向上発展に寄与することを目的とします。

123年間埼玉県では、理事の選任がなく、2015年6月に県では初めて、JAちちぶで組合長も務める、宮澤勝男組合長が理事に就任しました。

 

 

宮澤組合長は「秩父地域での養蚕は、伝統があり生活の一部だった。これからも伝統ある養蚕を守り、次の世代に繋ぎ、発展に尽力していきたい」などと話しました。

秩父地域では、古くから養蚕が盛んで、現在も地域の重要な作目として位置付けられています。日本三大曳山(ひきやま)祭りの一つである秩父夜祭り(ちちぶよまつり)も、一年の最後を飾る絹の大市の付祭りが発祥ともいわれています。しかし、現在、高齢化や担い手不足、絹の需要及び繭価の低迷により、農家戸数が年々減少しています。そのことから、県産ブランドで秩父限定品種の「いろどり繭」による差別化した繭生産と産地の活性化を図っています。

同部会では、今年度「いろどり繭」を春蚕期(しゅんさんき)の1回、「白繭」を夏蚕期(かさんき)・初秋蚕期(しょしゅうさんき)・晩秋蚕期(ばんしゅうさんき)・晩々秋蚕期(ばんばんしゅうさんき)に飼育・出荷しました。

昨年度の出荷総数量は、3100.3kgだったが、今年度は3335.9kgと前年比約107.6%となりました。

宮﨑豊二部会長は「各農家の高齢化が進む中、7.6%の増産ができたことを嬉しく思う。秩父の養蚕を守っていきたい」などと話しました。

 

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