良品質ブドウの栽培にむけて剪定講習会

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秩父ぶどう組合連絡協議会は、平成28年12月13日、秩父市の秩父フルーツファームにて、ぶどうの剪定講習会を開き、生産者、JA職員、県秩父農林振興センター職員ら33人が出席しました。

 

同センターの松葉口修課長は、病害虫防除対策など圃場管理について説明しました。

6月から7月に被害の発生が多い、クビアカスカシバの対策として、予察用フェロモンを利用したフェロモントラップの調査結果を報告。適期防除をした農園で、被害を抑えることができました。

ブドウ晩腐病の対策として、袋かけ時に袋の口部分を留め具で雨水が入らないよう、しっかり巻きつけます。巻ひげの除去など耕種的防除を9月に2回実施しました。結果、「セイベル(平成27年4割発生)」「甲斐ブラン(平成27年2.5割発生)」でほぼ発生ゼロの成果を上げました。

 

剪定講習では、同園圃場にて、新井範会長が講師となり、県外で学んだ知識や技術など、剪定のノウハウを出席者に説明しました。

新井会長は「昨年のブドウのできは良かった。後半の長雨の影響で観光農園への客足が鈍った。屋根のある農園も多いので、安心してきて欲しい。1年を通しての徹底した管理が大切だ」などと話しました。

 

同地域は、荒川の上流から下流域に広がる地域で標高差があり気温差があるため、生育状況が各地区によって異なります。そのため、同一品種であっても収穫期間に幅を持たせることができ、観光農業地域にとって好条件を有します。ブドウ栽培は観光農園が主体のため、栽培品種数は50種を超えます。平成28年度の栽培面積は、52農園で約20haです。内33農園が秩父限定品種「ちちぶ山ルビー」を約2.1haで栽培しました。同協議会では、年間を通して、剪定など栽培講習会や品評会などを開き、地域全体の品質の底上げを図っています。

 

新井会長の実技による説明を真剣に聞く参加者

新井会長の実技による説明を真剣に聞く参加者