製茶工場でお茶の委託加工

完成した製茶を袋に詰める職員 タテ

JAちちぶでは、秩父西支店敷地内にある秩父製茶工場にて、地域の茶生産者を対象に、5月14日から30日まで、茶葉の委託加工を受けいれました。

地域の茶は、山間地で生産している農家も多くあります。昼夜の寒暖差が高く、霧も多く発生するため、渋みがあり風味の良い茶ができます。

委託加工は約38年前に特産物生産団地育成事業の一環で、山間地での茶生産をするにあたり、個人では購入の難しい機械を購入したのが始まりです。

工場には蒸し機や粗揉機など8種類の機械が並び、工程は多くの段階を踏みます。加工作業は、生葉を蒸して裁断し、冷却。数種の機械で乾燥させ、こねる作業を繰り返し、乾燥させた状態を「荒茶」といいます。そこから火入れをして「製茶」が完成します。

 

JAでは、数カ所で製茶工場を操業していましたが、生産者の減少や原油高の影響などで、現在1カ所のみで加工しています。

昨年の委託加工量は、生葉で約5011kgでした。今年は、3月から暖かい気候が続き、茶の生育が早い。霜の害の影響も少なく昨年よく出荷されました。

 

現在、地域での茶生産農家は、原発や高齢化、担い手不足などの影響で、約300軒あった農家は、約3分の1以下に激減しています。

工場担当者は、「秩父地域の特性を活かした風味のある良い茶ができる。今年は、茶園への霜の害もほとんどなく、出荷量が増えた。しかし、年々生産量は減っているので、一軒あたりの生産量を増やしてほしい。」と話します。