共進会で「秩父きゅうり」の品質・意識の向上を図る

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JAちちぶ園芸部会は、6月4日、半促成キュウリの立毛共進会を開き、半促成栽培の後半出荷を迎えている、「秩父きゅうり」生産者の栽培技術や品質、意識の向上を図りました。

埼玉県秩父地域で選抜した14軒の圃場を審査し、両神の新井俊洋さんが、最高順位の優等賞に選ばれました。

同部会のキュウリ指導部員、県秩父農林振興センター職員、種苗会社、JA職員ら18人が審査員として出席しました。午前中に各圃場を巡回し、生育状況や管理状況、病害虫、収量見込みなどを総合的に審査しました。

今年は、暖冬による空気の乾燥やゴールデンウィーク時の気温の上昇と、気候の変化が激しい年でした。病害虫の除去等にも苦労しましたが、各生産者とも栽培管理の徹底をし、圃場は良い状態でした。

午後には、同JA小鹿野集出荷所にて、「秩父きゅうり」生産者全員を対象とした講習会を開き、部会員30人が参加しました。審査圃場の状況を踏まえ、センターの岸保宏さんから、半促成栽培の後半の栽培管理について細かく説明がありました。

梅雨期になり、多湿になると病害の発生が増えます。この時期に多い病害虫として、うどんこ病や褐斑病、アザミウマ類やハダニ類の発生があります。早期の発見と予防防除、耕種的防除が大切です。栽培管理では、キュウリは窒素を多く吸収するため、失った分を追肥により補給します。葉色もチェックしながらおこなうことが大切です。

同部会の主力農産物の一つであるキュウリは、「秩父きゅうり」として、県産ブランド推進品目となっています。7月上旬まで収穫する半促成栽培と12月上旬まで収穫する抑制栽培の二期作で栽培します。有機質肥料の施肥などを義務付け、毎年土壌診断を行って、施肥設計し、良食味を追及しています。味が良く、規格の統一が徹底されていることから、東京市場で高く評価されています。

 

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午後の講習会の様子